お疲れ様です。さむです。
今回は【米国株の税金】について紹介します。
米国株に興味があるけど、「外国の税金についてわからない」「二重課税ってなに?」という方はけっこういると思います。
今回はそういった米国株の税金について疑問や不安を持つ方に向けて【米国株の税金】の記事を書きました。内容は、二重課税の基本と対策をメインに紹介しようと思います。米国株の良い部分だけではなく、デメリットもしっかり理解した上で投資をしましょう!
米国株で発生する二重課税の基本
米国株は歴史的にみると、ここ200年は年率6~7%の割合で上昇しており、投資対象としては文句がないと考えられます。しかし、そんな米国株にも弱点はあります。
それは、税制上でのマイナス点になります。国内株では発生しない外国所得税10%がひかれてしまいます。つまり、配当金の利益に対して10%の外国所得税が自動的に差し引かれたのちに、さらにそこから日本の20.315%の税金が引かれてしまうのです。下記で具体的な数字を使って説明していきます。
【配当金100万円の例】
(米国の税金)
まずは受け取り配当金に対して米国の税金10%が自動的に差し引かれます。
100万円 × 90% = 90万円(受け取り配当金)
⇩⇩⇩⇩
(日本の税金)
その後、残った90万に対して日本の税金20.315%差し引かれます。
◆20.315%の内訳
復興税特別所得税 : 0.315%
住民税 : 5%
所得税 : 15%
-------------------
合計 : 20.315%
90万×79.695%=71万7165円
つまり、米国株は何もしないと28.2835%の税金がかかります。
日本株だと20.315%で済みますが、米国株は28.2835%かかるため7.9685%の差が出ます。
このあたりを理解したうえで米国株に投資しましょう!!
二重課税への3つの対策方法
対策① 外国税額控除を活用する
二重課税対策の一つとして、確定申告をすることで外国税額控除を受ける方法があります。控除を受けることで二重で課税されたお金を取り返すことができます。
ただ、外国税額控除には限度額に所得税の金額によって決まっているため、一部しか取り返せない場合もあります。
とりあえず、私たち米国株初心者は確定申告をすることで二重課税を取り返せるということだけは覚えておきましょう(笑)
対策② NISAを活用する
二重課税対策の2つ目として、一般NISAを活用することで二重課税を防ぐことができます。一般NISAは最長5年、年間120万円まで非課税になります。そのため、米国株の売却益に対する税金を非課税にすることができます。ただ、米国株からもらう配当金に対して課される外国所得税10%はNISAを活用しても防ぐことはできません。 一般NISAによって日本の税金20.315%は非課税になり、米国株の配当金にたいしてのみ外国所得税10%がかかるため、二重課税を防ぐことができます。
つまり、一般NISAを活用することで米国株に対しての税金を10%のみにすることができます。
対策③ ADRを活用する
二重課税の対策の3つ目として、ADRを活用することで二重課税を防ぎます。ADRとは日本語で米国預託証券といい、米国以外で上場している企業を米ドル建てで購入することができる制度になります。
ADRの配当は上場している企業の国の税率が適用されるため、外国所得税が0%の国を投資先に選ぶことで二重課税を防ぐことができます!
【外国所得税が0%のADR】
- イギリス
- ブラジル
- オーストラリア
- 香港
- インド
- シンガポール
税金が高くても米国株を選ぶ理由とは??
連続増配株が多い
一見、米国株などの外国株は税金が高いため投資するべきではないと思うかもしれません。しかし、私は税金が多少高くても米国株に投資するべきであると考えています。
その理由として、米国株は日本株と比べて連続増配株が圧倒的に多いからです。25年以上連続して増配している企業は、日本は1社のみですが米国は100社以上あります。さらに、日本企業は業績が悪くなるとすぐに減配しますが、米国企業では株主還元が積極的であり簡単には減配しません。
その結果、多少の税金がかかっても米国株に投資することで最終的にはより多くの利益を享受できると考えます。
【25年以上連続増配株】
- 日本・・・1社
- 米国・・・100社以上
米国株は歴史的に見て右肩上がり!
米国株へ投資するもう一つの理由として、米国株は歴史的に見ればであるずっと右肩上がりであるからです。下記のグラフは上が日経平均株価で下がダウ平均株価になります。
日経平均は上下に多少の変動はありますが基本的にはずっと横ばい状態であり30年間ほとんど成長していません。
しかし、ダウ平均株価は一目見てわかるようにずっと右肩上がりになっています。最近ではコロナショックにより株価は下がっていますが、歴史的にみると最高値を更新してくれる予感がしますね!このように、過去の状況から考えても今後とも米国株に投資することで利益は享受できると考えています。
まとめ
- 米国株の配当金の税率は28.2835%かかる。
- 税金への対策は外国税額控除を活用する、NISAを活用する、ADRを活用する。
- 米国株を選ぶ理由は連続増配株が多い、株価は歴史的に右肩上がりである。
米国株の税額について紹介しましたが、米国株の税金についてもっと詳しく知りたい方は、ひろめさんの『バリュー投資家のための米国株データ分析』がおすすめです。この本には年収別でどのように確定申告すればいいのか詳細が記載してあります。
また税金だけでなく米国株の銘柄の選定方法から配当金生活にする際の社会保険料なども載っているのでセミリタイアを考えている人にもおすすめです。
ご興味あればどうぞ!