お疲れ様です。さむです。
今回は【債権と株の関係】ついてです!
コロナショックの際は「米国の10年債券が~」など債券について耳にすることも多かったですね。初心者だと自分は株式投資家なので債券については興味ないとか思ってしまう人もいるかもしれません。
しかし、債券と株には深い関係性があります!!債券をしっかり理解することで、今後の株価の流れや、暴落が近いなどある程度予測が立てれるようになり、より慎重に相場と向き合うことができるようになります。
債券の基本
債券とは
債券とは、国や企業などが投資家から資金を調達するために発行するものです。債券には満期(期限)が決められており、償還期(期限の日)には、額面金額が投資家に払い戻されます。投資家は、お金を貸すことで利息がもらえます。つまり、最初に債券購入時に払った金額と貸していたお金に対する利息の両方を得ることができます。
主な債券3種類
国債 :国が発行する債券。(日本や米国など)
地方債:地方公共団体が発行する債券。(都道府県や市町村、州など)
社債 :民間企業が発行する債券。
債券のメリット
- 株と比べて国債などは国にお金を貸すようなものであるため破産のリスクが低く安全性が高い。
- 満期まで保有すれば買った時の元金が返還されると定期的な利息収入が得られる。
- 債券は途中売却も可能であり、お金が必要になった場合は、売却できる。
債券のデメリット
- 米国が発行する国債(米国債)など、外国の国債の場合は為替リスクが発生する。円高になると為替差損がでてしまう。
株価と債券の関係
株価と債券価格は基本的に反比例
株価と債券価格の関係は、基本的に反比例します。下記の図が例になります。株価が上昇していく場合(図の上)においては、株を買うために安定的な債券を手放し、より大きいリターンを求めて株の人気が高まります。そのため、債券の人気がなくなり、債券価格が下落します。債券価格が下落することで債券の利回りが高くなるのです。
逆に株価が下落していく場合(図の下)においては、株価が不安定なのでリスクが低い債券に人気が集まります。そのため、債券価格が上がります。債券価格が上昇することで債券利回りが下落する流れになります。
【株価の債券の関係】
コロナショックも同じ動き
今回のコロナショックにおいても、下記のグラフのように基本的には同じような流れになりました。コロナショックによって株価が大幅に下落しましたが、反対に債券においては人気が高まり大きく上昇しています。また、債券価格が上昇することで債券利回りも大きく下がりました。ブルームバーグ(3/9)によればコロナショックによって米国債10年利回りは初の0.5%を切ったとのことです。このように株価と債券には密接な関係があります。
【ダウ平均株価(上)と米国債10年価格(下)】
逆イールド発生で暴落を予知?
逆イールドとは
逆イールドとは短期金利が長期金利よりも高い状態にあることを言います。債券には期間が決められていて、10年、5年、2年などいろいろな期間のものがあります。基本的には期間が長い方が利回りが高くなります。しかし逆イールドが起こると期間が短い債券の方が利回りが高くなってしまいます。例えば、2年期限の債券が10年期限の債券より利回りが高くなるようなことです。
逆イールド発生するとどうなるか?
債券には暴落を予測する大きなヒントがあります。それが逆イールドの発生です。よく見られるのが米国債2年と米国債10年の関係性において逆イールドが発生しているか注目されます。これまでも逆イールドが発生すると暴落が発生してきました。過去の暴落でいうとITバブル崩壊とリーマンショックの前にも米国債2年と米国債10年の逆イールドが発生しており、その後暴落が始まっています。また、今回のコロナショックも同様で、2019年8月ごろに逆イールドが発生していています。下記がその時の図になります。
【ダウ平均株価、米国債10年利回り(青)、米国債2年利回り(オレンジ)】
今考えると逆イールドの発生が今回の暴落の予告だったのかもしれませんね、、、逆イールドが発生するとすぐ暴落が起きるというわけではありませんが、逆イールドが発生した際は暴落のことも頭の片隅においておく必要がありそうです。過去の経験が必ずしも将来も当てはまるとは限りませんが今後も米国債2年と米国債10年の逆イールドには注目しておいた方がよさそうですね!
まとめ
- 債券とは、国や企業などが投資家から資金を調達するために発行するもの。 満期まで保有で元金+利息が得られる。国際等はリスクが低く安全性が高い。
- 株価と債券価格の関係は、基本的に反比例。
- 逆イールドとは短期金利が長期金利よりも高い状態にあること。逆イールドが発生すると近い将来暴落する可能性が高い。